作品集「作家明澄の世界」
はじまりのうた
宇宙(ソラ)は
何一つ欠けたることなく
響き咲くオトがある。
まるでそれは鼓動のように。
澄み渡る波紋のように。
大調和
大調和
喝采に光明溢れる。
木火土金水は空(クウ)に遊び
風は始まりをつれてくる。
欠けゆく月は明星を抱き、
満ちゆく世界を呼びおこす。
さぁ、歌え
歌えよ、歌え。
光玉なるこの世界。
世界は色を取り戻し
ツルとカメは統べる。
さぁ、はじまりの歌を。
***
導かれ、讃えられ、神様にまみれて筆と遊びました。
書きながら、ほどけてゆく先にうまれたのは、なんとも懐かしい世界でした。
私達はみな神であり、
私達はみな一つでした。
森羅万象は私(地球)から生まれ
神々はまた私から生まれたのです。
私たしは今世思い出す事でしょう。
この世界を造ったことを。
そしてまた私たちは神として、
この星(地球)で
新しい世界を創造してゆくのです。
陰陽
太陽と月。
九つのフトマニ。
トクサノカンダカラ。
ニギハヤヒ
天之数歌。
そして私。
全てが揃ったんだ。
わたしはあなたの細胞の一つ。
いつかの流した涙は、
天を貫くほどの慟哭と
世界が終わるほどの愛しさは
百万年も色あせることはない。
私が先に目覚めるか
あなたが先に目覚めるか
ふるへゆらゆら
ふるへゆら
この世の縁(エニシ)に委ねましょう。
全てが天と
全てが地(血)と
全てが神の
全てがあなたの
全てが私の契りこと。
ついにこの世でこそ巡り合えたなら、
三千世界は成就する。
鼓動
これはあなたの
いつかの願いのカタチです。
あなたの祈りがわたし達を優しく包み、
こちらの世界にも
光を届けてくれていたのです。
平らけくやすらけくを願い続けた
鎮められた日女神の解放です。
あなたの祈りに
どれほど癒やされたことでしょう。
身体を持つ者、持たぬ者
全ての御霊が光に還る、
まさにその手助けを
あなたはしていたのです。
風を感じなさい。
優しい雨にうたれなさい。
私があなたの側にいます。
安心して歩みなさい。
あなたがこちらに光を送ってくれたように
私もそちらに光を送り続けましょう。
オトを観なさい。
あなたのオトを。
光を、闇を愛しなさい。
安心して愛し続けなさい。
大丈夫。大丈夫。大丈夫。
わたしがあなたと共にいます。
常磐(トキハ)に堅磐(カキハ)に
守り幸へ給へ。
常磐(トキハ)に堅磐(カキハ)に
守り幸へ給ふ。
愛しい子よ。
光明
遍くヒカリ。
あなたはわたしの光。
わたしはあなたの光。
三千世界はこの瞬間(トキ)から
そう、
あなたとわたしから始まる。
待ち焦がれた成就。
永遠のいつかは終わり、
新しい世界を生み出す。
燃やし尽くせその命。
さぁ、始まりの宇多(ウタ)を!
白龍
私は私に落ちてきた
一雫の光と祈りにより
目を覚まし
そして生まれました。
そう、私である『あなた』の祈りから
生まれたのです。
一雫の瞬きの間に
世界を生み出します。
私を辿り(たどり)
巡り巡る
輪廻転生の輪を
光を
あなたは思い出すことでしょう。
星の瞬きとともに
見守り続ける祈りの光を
思い出すことでしょう。
必要なものは全て
この天の河へ
散りばめているのです。
あなたが何度生まれても
また思い出せるように。
あなたはわたしの光。
サナートクマラ
喝采に光溢れる。
そう、キミはここから生まれた。
怖くなんてないんだよ。
思い出してごらん。
森羅万象も私とあなたが生み出した。
そして
私達は光の洪水となり
この世界へ降りてきたんだ。
溢れ溢れて。
そして
いつかそれはキミとなった。
あまりにも眩しく
洪大だから、
誰かは私を神と呼び、
誰かは私を魔王と呼んだ。
キミはいつでも
私の真ん中。
枯れることなき
トワのヒカリ。
八大龍王
ワタシタチは一つだった。
かつてのワタシは
昼と夜を生んだ。
沢山の星が降る夜
ここへ落ちてきて
ワタシタチとなったんだよ。
ワタシに映るものは
全てキミも持っているんだ。
どんなに眩いヒカリも
ナナイロの日輪も
全てキミに映し、
そしてキミから
ワタシへ映される。
例え淘汰されたとしても
ワタシは生まれたかったんだ。
そしてこの世界を生みたかった。
ムクムクと手足を動かし
泣き
笑い
怒り
悲しみ
どれも神様から与えられたスパイスだと思い込んで、
生んだことも
一つだったことも忘れて
この世界を味わいたかったんだ。
そしてまた
セカイは今この瞬間
キミの瞬きの数だけ
生まれ続けるよ
***
【天地開闢】(テンチカイビャク)
天と地ができた世界の始まり。世界の初め。「開闢」は開き分かれること。古代中国では混沌とした一物が二つに分かれて天と地となり、世界が始まったと考えられていた。
(※引用させて頂きました。)